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コーヒーを淹れる

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コーヒーを淹れる

こんにちは。 それでは今日は、コーヒーのできるまでの最後のステップである、抽出にいきたいと思います。 今までの記事はこちら↓↓ ①コーヒーってなんの豆?(コーヒーの種類)②コーヒーのできかた(コーヒーの精製)③コーヒーが店についたあと(コーヒーの焙煎)   ここからは家でコーヒーを淹れる人にとっては身近な部分ですね。 今までのマニアックかつ自己満足な記事よりだいぶ面白いかと思います。笑 むしろ今まで僕がくっちゃべった知識って「へーなるほど」って感じなんですかね、それとも「知らんわ」って感じでスクロールされるんですかね。。 まあどっちでもいいです。僕は語り続けます。 さてさて、抽出は、2段階に分かれます。 ①挽く ②抽出する です。 挽くってなに 「豆を粉砕し、粉状にする」ことです。家で豆を挽く人もいれば、コーヒー豆屋さんやスーパーで、買った時に挽いてもらう人もいるかと思います。 コーヒーはそのままでも淹れることはできますが、そのままだと味はほとんど出てきません。 豆のままでは表面積が十分ではなく、お湯が十分に豆の中に入っていかないからです。 1cm四方の切り出しほやほやの岩塩をお湯に入れてもなかなか溶けなかったり、ホールトマトだとカットトマトよりもお湯に入れた時に味が出てくるのに時間がかかったり、麦茶に入った氷が、大粒だと溶けにくく、小粒だとすぐ溶けちゃうとか、人間が「噛む」という動作をすることによって食べ物を細かくすり潰し、消化しやすくしてるのも、原理的には一緒ですね。たぶん。 コーヒーも粉状にしてあげないと水には溶けていきません。 (まあ正確には塩のように溶けるわけではないのですが、とりあえずそんな感じで理解していただければ) だから、豆を挽いて(砕いて)あげる必要があります。 粒が小さくなればいいので、 ぶっちゃけ機械のグラインダー使っても、手挽きのミルを使っても、ミキサーやフードプロセッサーを使っても、すり鉢で粉にしても、なんなら包丁でみじん切りにしてもコーヒーは抽出できます。   ただし、美味しいコーヒーを淹れようとするとちょっと話は変わってきます。 美味しいコーヒー抽出に必要なのは、 1. 挽いた粒サイズの均一性 (細かすぎるものと、粗すぎるものが混在していないこと)2. 淹れ方・豆に適した粉サイズ (抽出方法に合わせた粗さになっていること) の2点です。 1は、粉サイズが均一でないと、お湯を注いだ時に、細かい部分からは過剰に成分が抽出され、粗い部分からは十分に抽出されないという現象が起こり、コーヒー本来のポテンシャルを発揮できずにイマイチな一杯で終わります。 イメージとしては、合唱コンクールで、上に下に音が外れた人が多いとすごくバランスが悪く聞こえる感じですかね。 2は少し複雑ですが、コーヒー豆の種類や焙煎度(浅煎りか深煎りか)によって、特徴がうまく引き出される最適な粒のサイズは違いますし、ドリップで淹れるのかそれとも他の淹れ方をするのかでも違います。 これは合唱コンクールで例えるのは難しいですが、高音ソプラノパートに声の低い男性陣を持ってきたら上手くいかない感じかな?人間には限界があります。声の低い人には、その特徴が最大限に生きるパートがあるし、高い人にはそれにあったパートがあるということです。あとは、曲によって必要な人数やパートが異なる、というのが、コーヒーの淹れ方によって必要な粒のサイズが違うってことにつながりますかね。知らんけど。 この2つが守られていることは、美味しいコーヒーを淹れる上で最も重要ですし、特に2つ目のサイズ決めは、ほぼほぼ≒(ニアイコール)レシピ作りということになり、コーヒー屋さんが四苦八苦するポイントかと思います。   出典:https://www.mahlkoenig.de/en ちなみに僕がお店で使っているのは、 EK43というMahlkonigという元々スパイス挽きを作っていたドイツの会社が作っているやつで、 挽き目が相当細かく~粗く広い範囲で設定できる上、粒度分布(粒の大きさのバラつき)が美味しさの観点から秀逸であるという最強のグラインダーです。ただめちゃ高いです。。 チートすぎて、もし他のお店がこのグラインダーを持っていなかったら、これがあるだけで無双できます。 一度お店で、このグラインダーと一般のグラインダーの2種類でまったく同じ豆を抽出し、お客さんに対してブラインドテイスティングをやってみたことがあるのですが、お客さんは100%こちらのグラインダーのものを言い当てました。そんぐらいすごいです。。 合唱コンクールでいうと、プロデューサーの差ですかね。最適なパート構成と人数配置、意図的なブレを理想的に作り出せる敏腕プロデューサーということですね。(しつこいと思うので、この辺りで合唱コンクールの話はやめますねすみません)     出典:https://fuji-royal.jp/ 家ではフジローヤルという日本の会社が作っている「みるっこ」というクソなめた名前の機械を使ってます。ただ名前の割にかなり高性能で、粒度のバラつきはそこそこ大きい(EK43に比べると)と感じる一方で、挽き目の設定の細かさや、最終的に抽出される味にはかなり満足しています。 以前カリタのナイスカットミルというのを使っていましたが、みるっこの方が段違いにいいです。 ただナイスカットミルは2万円ぐらい、みるっこは4-5万円しますが。。家庭用の最強がこちらですね。   出典:https://www.mazzer.com/en/ あと家ではエスプレッソも淹れるので、Mazzer社のミニ、というグラインダーをエスプレッソ用に使っています。基本的にドリップ用とエスプレッソ用はグラインダーが別物なので、併用はできないと思ってもらって大丈夫です。(ただ前述のEKはそれを両立できてしまう最強グラインダーです) これもそこそこ高くて、7-8万円ほどした記憶があります。エスプレッソ用のグラインダーは安いものも(とはいえ3万円ぐらい)あるのですが、レベルによって明らかに味が変わるので、エスプレッソマシンよりもグラインダーに投資した方がいい、というのが業界の常識(少なくとも台湾では)になっています。     出典:http://www.porlex.co.jp/ ちなみに僕はオフィスでも自分で豆を挽くという、既に変態的なコーヒーへのこだわりを見せているのですが、その時に使っているのはポーレックスという手挽きのミルです。 これは手挽きのわりにそれほど挽くのに力がかからない割に、かなり細かく挽き目を決めれるという優れもの。オフィスで飲むには十分すぎる味が出ますが、やっぱり粒度分布はかなりよくない気はします。 ちなみにこいつだと5000円ぐらいだった気がします。   「機械だと豆を挽く時に熱を持つから、熱が発生しない手挽きの方がいい」というフェイクニュースをたまに聞きます。 確かに熱を持つと豆には良くないのですが、手挽きの不安定さ(力の入れ具合とスピードが毎回変わるので均一に挽きにくい)やそもそもの歯の性能を考えると、均一性の観点から流石に手挽きの方がいいというのには無理があります。実際飲み比べてみるとわかります。 ただ僕は手挽きは本当にめんどくさいと思うので、毎日2杯以上入れるような場合は、投資と思って機械のグラインダーを買った方が満足度も継続性も高い気がします。。     ほら、例えばギターを始めようと思った時に、毎回ケースにちゃんとしまってそれを押入れとかに入れていたら「あ、弾きたいな〜」と思った時に「あ、でも出すのめんどくさいな〜」ってなって「あ、じゃ明日にするか」ってなって結局続かないのと同じです。外にそのまま出してあったら、何も考えずに手に取ったりするじゃないですか? コーヒーも同じです。「あー手で挽くのめんどくさいな〜」と思った瞬間終わります。 コーヒーを自分で淹れるってすごい精神衛生的にも仕事効率化的にもいい習慣だと思うのですが、最初はめんどくさいのハードルがすごい高いです。コーヒーを淹れ慣れていない方こそ、めんどくさいが大きな敵になるので、楽できる部分は楽して継続のハードルを下げたほうがいいと思います。初期投資すると、使わなきゃっていうプレッシャーも働きますしね。 ちなみにグラインダーのタイプとして、上からすり潰すタイプと、カットして砕くタイプがあります。 (ミキサーとかフードプロセッサーみたいに本当に歯でカットするタイプもあるのですが機能的にかなり劣るのであまりオススメはしません) 一般的にはエスプレッソ用に、細かく挽きやすいすり潰しタイプ、ドリップ用に均一性が高いけど粗めになるカットタイプが使われることが多いです。 ただ最近はどちらも高性能化しているので(特にEK43はカット式が細挽きに向いていないという評判を大きく覆した逸品です。) この辺は、そのうち細かく説明しますね。 またここが一番のポイントなんですが、 美味しいコーヒーを淹れるコツは、淹れる直前に豆を挽くことです。 淹れ方とか豆のクオリティとか色々ありますが、ここが一番味変わります。マジです。   抽出ってなに コーヒーの粉を、コーヒーの液体に変える作業です。 大きく分けると、水を透過させる方法と、水に浸透させる方法があります。   水を透過させる代表格は、ドリップコーヒーですね。ちなみにエスプレッソもこれです。 簡易的なところでは、ドリップバッグもそうですね。 コーヒーの粉に上から水を透過させ、抽出する方法です。 >ドリップコーヒーの作り方はこちらをご覧ください。>ドリップバッグの作り方はこちらをご覧ください。 一方で浸透式というのは、フレンチプレスやエアロプレスがこれにあたります。 これは、コーヒーの粉をずっと水につけていくことによって成分が徐々に溶け出していくコーヒーの淹れ方です。感覚的にはティーバッグに近いですね。 >エアロプレスの作り方はこちらをご覧ください。     ちなみにコーヒーはフィルターを使うことがほとんどですが、 紙や布、金属などフィルターの種類によって味の出方が変わります。紙のフィルターはコーヒーの油を吸収するので、さっぱりして飲みやすい味わいに。金属のフィルターを使ったりフィルターを使わないと、油がダイレクトに抽出されるのでガツンと力強い味わいになります。 これは好みなので、どっちを選んでも大丈夫です。 またエスプレッソは圧力をかけて抽出する抽出法なのですが、 圧力をかけることによって抽出率が上がり、濃くて強い口当たりのコーヒーが抽出されます。 そのうちコーヒーが抽出される仕組みについては説明しようかと思うのと、 実際の淹れ方についての詳細は、淹れ方のページで説明してるのでまた見てみてください! こんな感じです。...

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コーヒーが店についたあと

コーヒーのきほん

コーヒーが店についたあと

みなさんこんにちは。今日は前回の続き、コーヒーがお店に届いてから飲めるようになるまでを説明します!!   前回までの復習はこちら↓↓  *コーヒーは実は果物である*人類と同じアフリカ出身*大きく分けて2種類ある >詳しくはこちらの記事を参照 *コーヒーの精製は非常に重要*大きく3種類の方法があり、味わいが大きく変わる >詳しくはこちらの記事を参照   今日はもう少し先、農作物としてできたコーヒー豆が、どう加工され、飲み物となるのか、というところを説明しますね。   焙煎について 精製後の豆は生豆と呼ばれます。「きまめ」と呼びたいですが「なままめ」と呼ばれることの方が多いです。ちなみに中国語では「シェンドウ」英語では「green coffee」ですね。 生豆って、こんな感じの見た目です。 白っぽくて、いわゆるコーヒーっぽい香りは全くしません。そしてめちゃめちゃ硬いです。 飲んでみる気にはならないのですが、生草のような味がするそうです。。だったらほうれん草でも買った方がいいですね。 ちなみにコーヒーっぽい香りはしないのですが、香りはあります。香りが特徴的なコーヒーは、生豆の時点でとてもいい香りがするものも多いです。コーヒー屋さんしかわからない話だと思うので、興味があればウチまで生豆を見にきてください。笑   脱線しましたね。じゃ、その生豆をなぜ焙煎するかってことですが。。いやそもそも焙煎って何やねんって感じですね。 乾煎りってわかりますか?ナッツとかスパイスとか、料理の時に風味を引き出すためにフライパンで油を引かずに炒めるあれです。乾っていうのは、水とか油とかを使わないってことです。 つまり焙煎というのは、水や油などの熱媒体を使わず、直接熱を入れるプロセスのことを指します。 英語でローストなので、ローストビーフとかロースト玉ねぎとかと同じですね。原理的には焼肉や焼き魚も同じです。 コーヒー豆の焙煎ってフライパンでもできますし、網の上で直火でもできますし、オーブン的なやつの中で焙煎する方法もあります。要は熱が入ればいいのです。 ちなみに、インドネシアやベトナムではバターや油と一緒に加熱したりもするそうで、そうなったらもうローストじゃないのですが、多分なんでもいいんでしょうね。 コーヒーは自由です。   で、なんで焙煎が必要なの?ってことですが、それはもちろん 生のままだとクソまずいからですね。自明です。   ちゃんと言うと、コーヒーは熱を通すことによって、複雑な風味や酸味、苦味が出て、美味しくなるのです!!!(ドヤ顔)   簡単に細かく(どっちやねん)説明しますね。まずコーヒーは、熱を通すことによって中の水分が蒸発していきます。 中の水分、と言いましたがコーヒーは精製過程で乾燥させているとはいえ、成分の14%程度は水です。なので焙煎の過程で蒸発していきます。 さて、水が100℃以上にならないのは小学生の時に習ったかと思うのですが、水が抜けていって初めて、コーヒー豆は順調に熱が入り、温度を上げていくことができます。 そうして温度が上がっていくと、メイラード反応が起こります。これは150℃以上の温度の時、酸が分解される化学反応なのですが、この時にコーヒーの中に複雑に入っているアミノ酸化合物が分解されていき、それが複雑な風味を生み出すと言われています。 なおメイラード反応は料理の世界でも重要らしく、料理人の友達曰く、「肉はメイラード反応を起こすことで最も風味が引き出されるので、どんな料理を作るにせよ、水や調味料を足す前に、必ず肉にしっかり火を通すことが料理の美味しさにつながる」らしいです。超ドヤ顔でした。 色々と通ずるものはありますね。 まあ他にも起こっている化学反応はあるのですが、複雑になるのでここではこれぐらいにしておきましょう。 大事なことは、コーヒーは、焙煎を通すことで複雑な風味や酸味、苦味が出て、美味しくなるということなのです!!!   さて次に、浅煎りと深煎りの話をします。 これは、焙煎度合いを表す指標なのですが、火入れが弱い順に、浅煎り、中煎り、深煎りとなります。人によっては、ライトローストとかシティローストとかフレンチローストとか使いますが、基本は同じです。浅いか深いかです。 浅いと、酸っぱく、甘く、苦味の少ない味わいに。深いと、苦く、酸味の少ない味わいになります。 先ほどのメイラード反応、並びにキャラメル化反応(今度説明しますね)によって、熱が加わるごとに酸(酸っぱさ)と糖(甘さ)がどんどん分解されていくので、深ければ深いほど酸味・甘みが少なくなります。 また、別の苦み成分群(詳しくは今度説明しますね)が化学反応の結果出てくることによって、熱が加わるごと(深煎りになるごと)に苦くなります。   なおコーヒーの風味って色々ですが、僕の経験上、同じ生豆を焙煎すれば、浅煎りだろうと深煎りだろうと、風味は大きく変わらないと思っています。 ただし、フルーティーなフレッシュな風味は酸味と紐づいており、チョコレートのような甘い風味は苦み/香ばしさと紐づく傾向にあるので、基本的には柑橘系・フローラル系の香りは深煎りになるにつれ消えていきます。ベリー系の香りは深めにするとジャムっぽく濃厚な感じになりますし、スパイス系やビターチョコレートの香りは、中煎り以降に出てくることが多いイメージですね。 なので、浅煎りはキリッとフレッシュな感じ。深煎りは濃厚で甘苦い感じの味わいがあります。 僕自身フルーティーなコーヒーの方が好きなので、比較的浅めに煎ることが多いです。   勘のいい人は気づいたかもですが、深煎りの方が甘さが分解されている=「甘くない」のになぜチョコレートのような甘さを感じやすいのか、ちょっと矛盾している感じしません?実際結構多くの人が、深煎りのコーヒーの方が甘いと言っています。(経験談)   諸説ありますが、一つは、酸味のインパクトが強くて甘みを感じられないパターン。玉ねぎ理論ですね。 本来玉ねぎには豊富な甘みが含まれているのに、辛味成分が強すぎるので生だと甘さが感じにくい、と言うやつです。火を通すと辛味が分解・揮発していくので、隠れていた甘さが際立ち、徐々に甘く感じます。 だから、酸味に慣れるとコーヒーの甘さがすごくわかります。   もう一つは脳の錯覚パターン。かき氷のシロップ理論ですね。かき氷のシロップは、実は着色料と香料以外、成分が全く同じなのですが、その見た目と香りで脳が錯覚を起こし、結果違う味だと認識してしまうっていうあれです。いちごもレモンもブルーハワイも実は同じ味ってやつですね。(てかいつも思うけどブルーハワイって何味なんだろう。。) 同じようにチョコレートのような香りは、脳が「これは甘いものだ」と勝手に認識・錯覚しちゃうのです。なので実際は甘くなくても、チョコレートの香りがするだけで甘く感じてしまう、という現象が起こります。 以上、無駄知識でした。   本当は今日、焙煎->抽出まで終わらせる予定だったのですが、焙煎のところで思ったより語ってしまったのでまた今度にします。。。  長々とお付き合いありがとうございました!

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コーヒーのできかた

コーヒーのきほん

コーヒーのできかた

コーヒーってどうやってできるの? おはようございます!前回は「コーヒーってなんなの?」ってところを説明したので、今回は、じゃそれがどうやって飲めるコーヒーになるの?ってプロセスを簡単に説明しようかなと思います。 いやだって、ワインのこと知りたいのにぶどうだけ知ってても意味ないし、カレーについて知りたいのに、スパイスとインドの歴史だけ勉強しても意味ないじゃんね。 これも、意外と知られていないところかなーと思います。なので順を追ってやんわりと説明していきますね。 この記事の内容  ①収穫ってなに ②精製ってなに    収穫ってなに コーヒーの木の実の収穫です。まんまですね。 わざわざタイトルをつけて段落作るぐらいだから、何か新しい気づきが得られると思ったみなさま。 ごめんなさい。ここは普通です。農園のスタッフが、成熟した豆を収穫します。 ここで、良い実をちゃんと選別して積み取れるかっていうのが豆のクオリティにつながるそうです。機械でやるところも手でやるところもあるそうですが、僕は農園を持っていないので、詳しくは農園の人に聞いてください。   精製ってなに コーヒーチェリー(コーヒーの果実)から、中の豆を取り出す過程です。なぜなら中の豆を取り出さないと、コーヒー”豆”にならないからです。チェリーをそのまま売ってたら、コーヒー屋さんは豆屋さんではなく果物屋さんと言うことになりますね。コーヒーはベリーのコーナー辺りかな?ブルーベリーとかの隣ぐらいに陳列されていそうですね。美味しそう。 さて、果実から豆を取り出すって、聞いた感じシンプルな感じしますよね?収穫と同じで結局手作業なんでしょ?って思った皆様。 甘い!! コーヒーの精製プロセスは、コーヒー作りの中で最も大事と言ってもいいパートなのです!!(ドヤ顔) 精製プロセスは、脱穀・発酵・乾燥という工程があるのですが、一番大事なのは発酵です。そう、コーヒーは発酵するのです!つまり、我らが納豆の仲間です。朝ごはんにコーヒーを飲みたい理由がわかったような気がしますね。 コーヒー豆は、発酵することで、複雑な風味や味わいを生み出し、コーヒーの個性が決まっていきます。 ただし、まだ発酵は謎な部分も多く、毎年のようにいろんな農園が新しいやり方を開発しては品評会の賞を総ナメするような事件が起きています。。発酵だけですよ?発酵極めたら世界獲れるってことです。侮れないですよね。 はい、では本題です。精製方法は、ざっくり分けると3種類あります。 気づいた人いるかもですが、結構画像使いまわしてます。いや、なかなかないんですよ、コーヒー農園周りのフリーフォトって。 はい、ここから説明です。 -ナチュラル(ドライ)- 果実付きのまま、天日干しにして発酵させる方法です。果実の風味が豆に移りやすく、フルーティー感が強くなる傾向があります。発酵した感じも強くて、ワインのような香りがするものも結構あります。 ナチュラル製法で作られたスペシャリティコーヒーは、本当わかりやすく一般のコーヒーと違うので、とりあえずスペシャリティコーヒー試してみたい!って方にはオススメの精製法です。 一番古典的な方法で、ブラジルとかアフリカで盛んです。   -ウォッシュド- 豆の果実部分を機械で先に脱穀し、水に浸けて発酵させる方法です。発酵が終わると、ナチュラルと同じように天日干しで乾燥させられます。すっきりと酸味の効いた味になる傾向がありますね。豆の本来の味が一番出る、とも言われていて、台南のコーヒー屋さん界隈では人気の精製法です。 ただめっちゃ水使うので、水源が豊富な地域しかできません。つまり運ゲーです。 僕も個人的にウォッシュドの豆が一番好きです。酸味がキリッと効いていて、爽やかなフルーツ感がスーッと鼻から抜けていきます。   -ハニー/パルプドナチュラル- ナチュラルとウォッシュドの中間。果実部分を機械で脱穀するのはウォッシュドと同じですが、そのまま水中で発酵させず、ナチュラルと同じように天日干しで発酵させる感じです。 その際、中の薄皮(ヌメヌメしてます)をなぜか残した状態で天日干しにするんですね。ヌメヌメ。ヌメヌメは発酵するとなくなるので、ウォッシュドの豆は乾燥前にすでにノーヌメヌメです。 味は、ざっくり中間ですね。すっきりながらフルーティーで甘いコーヒーになる傾向があります。 ハニーは比較的新しい方法です。水が豊富じゃなくてもでき、環境に優しいです。今のSDGsとかのニーズにも合った精製法ですね。 ちなみに、果実部分を取り除く際、ヌメヌメをどれぐらい残しておくのかによって、精製方法の名前が変わったりします。 イエローハニー・ホワイトハニー・ブラックハニー・レッドハニーとか戦隊モノシリーズみたいな名前がついてます。ヌメヌメによって豆の色が変わるので、そんな名前になるそうです。なんか響きが嫌ですね。 ちなみに何でハニーって呼ばれるの?ってことですがそのヌメヌメの名前がスペイン語で”蜂蜜”だからです。つまり、ヌメヌメ製法ってことですね。 他にも、まさかの他の豆のヌメヌメと一緒に樽に漬け込んでみたり、二酸化炭素を樽に詰め込んで発酵させるとか、マンゴーと一緒に豆を浸けてみたりとか、いろんなぶっ飛んだ精製方法が日夜実験されています。興味があったらコスタリカかパナマあたりに一緒に見にいきましょう。世界獲れるかもしれないし。 ざっくりこんな感じですかね。もう少しマニアックな精製法とかは、また別の記事で詳細紹介します! もしコーヒー豆を買うことがあれば、この辺りちょっと気にして見てみてくださいね! では。

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コーヒーってなんの豆?

コーヒーのきほん

コーヒーってなんの豆?

コーヒーって何? 突然ですが、、コーヒーって何ですか?って質問に答えられる人います? ふざけんなよ、って思った方、ごめんなさい。なめてないです。 そんなの、コーヒーベルト地帯で育ったコーヒーノキの種子を、脱穀並びに発酵によるミューシレージを取り除く精製プロセス、乾燥プロセスを通してできた生豆を焙煎し、細かく挽いた後、お湯を使い浸透圧の差で成分を抽出してできた液体に決まってんじゃん?て思った方、この先読まなくていいです。ごめんなさい。 僕は自分で焙煎始めるまで、あまりコーヒーについて深く考えることがなかったのですが、調べていくとなかなか奥深くて面白かったので、その感動を共有したいと思います。笑 なので今日は、コーヒーって実際なんなの?ってところと、どんな種類があるの?ってところをざっくり説明しようかと思います。 ほぼ無駄知識ですが、知ってるとコーヒー通に思われるかもです。   <この記事の内容> ①コーヒー豆ってなんの豆?②コーヒーの歴史③コーヒーの種類   コーヒー豆って何の豆? …もちろん、コーヒーの豆ですよね。いやバカにしてないですよ。 でもコーヒー豆って言うからには何かの種子なわけで、種子があるってことは花が咲いて実がなる植物なわけです。ということは、結局のところコーヒーって果物なんです!!! マジでこんなんです。コーヒーって果物。。つまり、りんごの仲間。。まさか、子どももみんな大好きなりんごと同じとは、、。本質的には、りんごジュースもコーヒーも同じってことですね。今日これ覚えただけでもう読んだ価値ありましたね。よかったよかった。 ちなみに、ぶどうジュースは果汁100%で作ると発酵してしまうので、市販のものでも0.1%ぐらいアルコール含まれてるらしいですよ。お酒の全く飲めない僕としては死活問題なので、子どもの頃教えてほしかったですね。 コーヒーの黒い液体を見ると、とても果物の種からできたとは思えない感じもしますが、でも果物なんです。知らないけどぶどうの種とか焙煎してお湯注いだらコーヒーみたいになるかもですね。知らないけど。 じゃ、コーヒーって何の果物なの?って思いますよね?りんごはりんごの木ですよね?ぶどうはぶどうの木ですよね?じゃ、コーヒーは、、、? コーヒーは、”コーヒーノキ”の果物です。”コーヒーの木”じゃないです。”コーヒーノキ”です。その木になった実の中の、豆なのです。(名前そのまんまやんってのは僕も思ったので触れないでください) だから、生のコーヒー豆を植えれば芽が出てコーヒーノキの木ができます。そしてコーヒーノキの木の木の実がコーヒーになります。ノキノキノキ。 実は赤かったり黄色かったり、なんかトマトやクランベリーっぽい感じです。なんか酸っぱそうですよね。。そう、、酸っぱいんです。(これすごく大事) この木の実はコーヒーチェリー(カスカラ)と呼ばれていて、この果実の部分を乾燥させて煮出す、カスカラティーっていうのがあります。 カスカラティーは、ドライクランベリーのハーブティーみたいな感じの酸っぱい味がします。 じゃ、もう少しコーヒーノキを掘り下げてみましょうか。   ざっくりコーヒーノキの歴史 アフリカ出身。エチオピアあたりが怪しいとのこと。 なんと、アフリカとは、我らが人類、ホモ・サピエンスと同じですね。最近になってやっと「サピエンス全史」を読み始めているので、この辺り個人的にタイムリーな話題です。 はい、コーヒーに戻ります。だいたい1000年ぐらい前には見つかっていたと言われています。1000年前だと西暦1000年前後、源氏物語や枕草子ができた頃です。歴史は古いですね。 もともと遊牧民の活力源として飲まれていたのが始まりっぽいです。活力が何を指すのかは想像にお任せします。それが、アフリカの奴隷によってイエメンやアラビア半島に渡り、その後イスラム教のお祈りの眠気覚ましに使われるようになります。やっぱりお祈りって眠いんですね、昔から。 実は僕は実家が仏教で、子どもの頃からお盆には南無阿弥陀仏のお経を唱えて育ちました。眠いんですよね。コーヒー飲めばよかった。 、、話を戻します。そうして認知の高まったコーヒー・カフェイン効果が、学者や貿易商に広がり、コーヒーいいじゃんってなったそうです。コーヒーを持って交流するちょっといい場所ができたり、やっぱりいいものは隠せないもので、瞬く間に中東からヨーロッパに広がっていきます。 その後、いろんな人や国の思惑から、密輸や植民地での栽培を繰り返します。カオスです。今なら国際法違反のオンパレード的なやり方で広がっていきます。罰金とか罰則とか誰もビビりません。ガン無視です。グレーでもなく完全にブラックです。 いろんな国や商人たちが政治的駆け引きを繰り返し、なんか密輸やなんやらを繰り返して世界中へ広がっていった感じだそうです。笑 こういうののもっと詳しいのが知りたい方は、ぜひWikipediaをご覧ください。 <コーヒーノキの種類> アカネ科コフィア属っていうところに属していて、今品種はなんと120種以上もあるそうです。でもリンゴやぶどうは10000種以上あるらしいので、まだまだ伸び代がありそうですね。さすがりんご。 ざーっくりその120種を2種に分けると、アラビカとロブスタになります。他のもありますがほとんど流通してないので無視します。 アラビカって聞いたことありますかね?コンビニとか缶コーヒーとかで、よく「アラビカ100%」とか言ってますね。一般的に品質の良さを表す時に、「アラビカ」という単語が使われることが多いです。 ただコーヒー屋に言わせると、それはちょっと安直です。言うならば「りんご100%ジュース」みたいなもんです。いくら100%でも、1本3000円の有名農園のジュースと、スーパーで売ってる100円の濃縮還元100%ジュースでは、同じ100%でもクオリティ全然違いますよね?そんな感じです。別物なんです。でも僕はあまり金銭的に余裕がないのでトロピカーナの濃縮還元を飲んでますけどね。 話を戻します。アラビカとロブスタの差は色々ありますが、アラビカの方が値段が高いです。 高価な理由は、味&難度。 味:アラビカの方が、豆の糖度が高く、油分が多いです。なので滑らかで、苦味が少ない味になる傾向があります。細かいですが、染色体の数も倍多いので、それも多彩な味わいに影響してるっぽいです。 逆にロブスタは、苦さがその特徴になります。   難度:アラビカは、温暖かつ夜の寒冷な気候のどちらも必要で、赤道近く、かつ標高900m以上の高地でしか栽培ができません。そのくせに強風や直射日光、霜に弱く、かつ自然の殺虫剤でもあるカフェインの含有量が少ないので病気に弱いです。要するに、ワガママっ子なのに守ってあげなければいけない手間のかかる子です。 逆にロブスタは、寒さが必要ないので低地で栽培でき、病気に強いので育てやすいです。できた子ですね。親は安心ですが、もう少し手がかかっても可愛いのにって思う感じですかね。 なので、一般的にスペシャリティコーヒーといわれるものは、ほぼアラビカ種になります。(でも、あまのじゃくな人はどこにでもいるもので、逆に最近ロブスタが注目されてたりもします。笑) とはいえアラビカの中にも良し悪しはあるわけで、安いものと高いものを比較すると、平気で値段が100倍ぐらい変わったりもします。だからアラビカ=良い・安心・美味しい、ではないことには注意が必要です。 ちなみにロブスタだと、ベトナム産のコーヒーが有名です。ベトナムでカフェスアっていう練乳を足したくっそ甘苦いコーヒーを飲んだことがある方はわかるかもですが、あのコーヒーの苦味です。あーベトナム行きたいなー。とこの記事を書いていて思ったので、意味なくベトナムの写真のっけます。 さらにちなむと、アラビカ種の起源を大きく2種に分けると、ティピカとブルボンに分かれますし、その中でも最近話題のゲイシャとか、人工交配の代表パカマラとかって名前の品種もあるのですが、、これ以上突っ込むと沼にはまるので、とりあえずここで止めときます。 まあ、ほとんど無駄知識ですが今日の記事はこんな感じでしめます。 では!

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